シングルマザーの日常(どきどき妄想)

精神脆弱なポンコツシングルマザー

息子の中学校受験と自分の就労余命


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息子の中学校受験が終わった。
結果はまだ出ていないけど、よくぞここまで頑張ったと労った。

離婚して東京都内から地方の実家に出戻った私はとんでもない挫折感に苛まれていた。
それは自分の将来や理想に対してと同時に、子育てにおいても強かった。
だって地方から上京してそこで一世一代築くことの大変さを、自分の大学進学当初に思い知らされていたから。

子供にはなりたいものになって欲しいし、思い描く未来を実現させて欲しいと願う。
しかし東京と地方では、その過程で得られる刺激や経験に圧倒的格差がある。
事実、中学校受験をする児童は都内ほど色濃く、地方では稀だ。
そもそも私立の学校が少なく、学力レベルが高くないという現実がある。
この度息子が受験した中学校も国立である。都会みたいにハイレベルな私立中学校なんて無い。

このような格差は進学だけじゃない。
何か習い事をさせようにもその選択肢は狭い。
息子がパソコンに興味を持ち始めた頃、プログラミングを習わせようと考えたが実施している教室が無く断念した。
“パソコン教室”と唱っているのは高齢者相手にワードや年賀状作成を教えるような場所ばかりだった。

こうして子供の将来を狭めてしまっているのだと思うと罪悪感を感じる。
離婚したことや自分の非力さを情けなく思う。

そんな超絶ネガティブな母親を余所に、息子はほぼ毎日遅くまで塾に通って受験勉強をしてきた。
試験を終えた彼は、「楽しかった。やって良かった。」とまで言った。

そう、その言葉だけで幸せで、頑張ろうと思えるのは親の妙味だ。

親のエゴや押し付けから始まったかもしれない中学校受験も、大きな経験として獲得できたのは言うまでもなく子供の力だ。

私自身が無力な人間だから尚更、子供の成長には日々感心させられる。

そしてもう働きたくないなんて思いも暫し忘れることができる。
“あと3年”、が“あと10年”に変わり、子供が自立するまでそんな調子でなんとか働き続けるのだろう。

看護師という仕事は決して楽ではない。
特に夜勤なんて、「命削られてんなぁ」と肌身で感じる。

そうやって命を削りながら自分はあとどれくらい頑張れるだろうかなんて考え始めると途方も無く、絶望的な気持ちになる。
けどその先に、成長した我が子の姿やその子孫の未来が続いているのだと思うと、弱音なんて吐いていられない。